2012年11月2日金曜日

出演作2000本超の現役AV女優にして事務所社長! Myuという生き方


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アダルト系事務所の社長・Myu。所属AV女優の琥珀うたとは、親でもあり姉妹でもあるような不思議な関係

 出演作品2000本超、現役AV女優にして監督もこなし、琥珀うたを擁する事務所の社長でもある、Myu(ミュウ)。しかもつい最近、密かに出産し一児の母となった。国立大学を卒業、就職した金融会社でも優秀な成績を収めた彼女はなぜ、アダルトの道を選んだのか。そして母となったいま、彼女が目指す道とは…。出産直前に行われたインタビュー!


──まずはアダルトの世界に入るまでの生い立ちを教えてください。


「東北の田舎で生まれて…あ、プロフィール上では神奈川ってことになってるんですが(笑)」


──まあ、よくあることですけどね(笑)。


「子供の頃は家がすごいお金持ちで…小学四年生までは家にお手伝いさんもいて、通学も車で送り迎えしてもらって、ほしい物は何でも買ってもらえて…って生活をしていたんです」


──いきなりマンガの設定みたいな話ですね。


「でも、父が知人の保証人になったのがきっかけで、小学四年生のときに突然すごい貧乏になっちゃって…給食費も払えないくらいだったんで、学校でも散々いじめられて。だから、中学~高校は友達もいませんでした。することもないんで、勉強ばっかりしてましたね。だから、人の目をずっと気にしていて、周りの人にどうやったら気に入られるかってことばっかりを考えてました。誰も学級委員になろうとしなければ『私がやります』って言えば先生は喜ぶだろう、みたいな」


──いわゆる優等生タイプですね。


「それだけ勉強してたんで国立の四年制大学に入ることができて。それなりに遊びましたけど、成績優秀で真面目に卒業したあと、金融関係の会社に入ってOLをやってました。そこでもひたすらがんばった結果、400人くらいいる営業所の中で成績が2位にまでなったんです。でも、それだけがんばっても給料はあがらないし、これからずっとこの苦労を続けないといけないんだ、ってことに気づいちゃって、過食になって…でもリストカットをするコと違って過食だと心配されないじゃないですか(笑)。それで突然心が折れて…24歳の誕生日に会社を辞めたんです。それと同時に街中でスカウトマンを探してAVの事務所を紹介してもらって。でも、毎日AVの仕事がある訳でもないから風俗でも働いてました」


──会社をドロップアウトして選んだ選択肢がAVっていうのも結構唐突ですよね。


「単純にお金が稼げるっていうのもありましたね。親の借金があったんで。それと、『セックスが上手い方がオトコと仲良くなれるんだ』って思い込みもあって。大学の時から楽しい遊びに連れて行ってくれそうな人とかを見つけては日替わりでやってましたから」


──コミュニケーションの手段としてのセックス、っていう感じですね。


「そう。だから一回もイッたこともないし、アンアン喘ぎながら『早くイかないかな』って考えてるだけでしたね。だから、AVに出ようと思った理由には『セックスの"技術"があがればいいな』っていうのと『AV男優とするのは本当に気持ちイイのか?』っていう興味がありましたね」


──ちなみにその借金は今は…


「完済しました」


──その全体額って、ちなみにどのぐらい…?


「名字のついていたビルが全部差し押さえられてましたから、かなりの額であったことは確かですね」


──少なくとも億単位はあるってことですか…。


「まぁ、額のことはイイじゃないですか(笑)。最近、母親が入院して、いろいろお金も入り用だろうと思って、ずっとお金を貯めていた通帳を持って行ったんですけど、それで足りたみたいです。『東京はお金が稼げるんだよ』って(苦笑)。40の時の子供だったし、色々とあってもう家族は3人きりなんで…。お互い、迷惑をかけまいとして借金の話はほとんどしてなかったんで、どのくらいの額があるかは最近まで知らなかったんです」



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──アダルトの仕事を生業としてもう10年近くになりますよね。


「いま11年目ですね。最初、半年くらいは事務所に所属してたんですけど、すぐにフリーになったんです。いま思えば傲慢だったんですね。リピートの仕事も多かったし、単体でもないから営業してくれる訳もなくて『事務所は関係ないかも』って思って。ただただ、仕事とお金が欲しかったんです。いま思えば本当にかわいがってもらってたんだな…って思いますけど。再会して『かわいがってたつもりだったんだけどな~』なんて言われたりして。でもいま、その頃出会った方に手伝ってもらってるんですよね」




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──フリーで仕事をしていて、怖い目にあったり苦労したことはありますか?


「不思議となかったですね。ただ、メーカーさんから『前の事務所の関係で使えない』って言われたことはあります。でも、ひたすら働きたくて、来る仕事を全て受けていたら月に35現場ぐらいこなすことになっちゃった時もあって。よくぞ体を壊さなかったって思います」


──月35現場って、すごいですよね…。


「仕事の電話が鳴るのが嬉しくて…ずっと全力疾走で寝る時間もなかったです。『人に嫌われたくない』『現場で迷惑かけられない』『お金を返したい』っていう気持ちだけでやってました」


──その気持ちってある種の恐怖心なのかも知れませんね。


「事務所に所属していた時の宣材に『性格良し』って書かれてましたからね(笑)。この仕事を始めて何年も経ってから、現場で一緒になった女の子が『私、それはできないです』って言ってるのを聞いた時は衝撃でしたね。『そんなこと言っていいのか?』ってビックリしました」


──それを言えるコもまたすごいと思いますけどね。


「そうですよね。でも、私は『そんなこと言ったら仕事が来なくなる』って思って言えなかったです」


──いまは「Husler2」って事務所の社長を務められてますが、自然な流れで事務所を作ろうってことになったんですか?


「単純に仕事が多すぎて『これじゃこなせない』って単純に思ったんです。『自分が二人欲しい』っていう考え方の延長、っていう。でも、女の子を抱えて思ったのが『私と同じように動く人はいない』ってことですね。友達の紹介で最初に入ったコが個性的な女の子で…。面接に連れて行くとき、左右違う靴はいてノーパンノーブラだったりするような。人の話を聞く時もダラーっとした姿勢で聞いてたりして。でも、悪い子じゃないんです。だから面白がられて面接時に3本決まった時もあったんですけど、1本目を撮ったあとに『彼女は撮れません』ってお断りされたりしましたね」


──でも、最初に抱えたコがそんな感じっていうのは、逆によかったのかもしれませんね。MYUさんみたいに猛烈な勢いで働くコが来ちゃったらどうなってたかわからないし(笑)。


「でも、いま一番がんばってくれてる琥珀うたはちょっと私に似てると思いますね。頭が良くてがんばり屋で、苦労好きで…。Sっぽく見られますけど、Mにもなれて…苦労するのが好きな感じです(笑)。だから、根本的にはMなのかもしれません」


──実は現在妊娠9カ月(取材時)ということですが、自分と似てがんばり屋のエース・琥珀うたさんがいるからこそ、安心して子供を作れたっていうことはあるんですか?


「実はあまり会社には執着がなくて。彼女がやりたいっていえばいつでも譲る気でいますけど…。正直、お腹の子の父親に出会うまでは『この世に愛なんてものはない』って思ってたんで、現場で恋愛の話をしてる女の子のことを内心バカにしてたんです。妊娠なんかしたら仕事の邪魔になるだけ、って思ってましたし。でも、ある時に『やっぱり本当に欲しかったのは愛情だったんだ』って気づいて。その時期に彼と出会ったんですよね。孤児院で育って親も家族もいなくて、でも仕事ではがんばってて成功している、っていう」


──タイガーマスクみたいな話ですね。


「でも…それが全部嘘だったんです。それこそ梶原一騎好きの妄言だったんです………(苦笑)」


──え…えぇーーっ? 


「俺には家族なんかいないけど、全国の孤児院で育った仲間がいる」って言ってたんですけどね。逆に私には家族しかいなくて、友達はいなかったので…」


──ちょうどお互いに足りない部分を持ってた、っていう。


「まぁ、のちに嘘の設定だったってわかるんですけど…。家族だって妻だっていたじゃん! って。それがわかったのが今年の6月です」


──結構最近ですね。当然、妊娠した当初はそんなことは知らなかったんですね」


「お腹が目立ってくるつい最近まで、心配されたくなくて仕事関係の人にも黙っていたんです。つわりとかも全部飲み込んで。でもさすがに隠しきれなくて、『じつは妊娠してるんです』って言ったら『じゃあ妊婦もので一本とって出産費用にしようよ!』って言ってくださる方もいたんですけど…さすがにそれはお断りしました」



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──多分、誘ってくれた方は本当に悪気はないんでしょうけどね(苦笑)。この業界にいる愛すべき人、って感じで。相手の方とは結婚しようと考えていたんですか?


「普通に結婚したかったし、普通に結婚できると思ってましたけど…相手が結婚してることがわかったのが妊娠8カ月ですからね…。つきあったらまず戸籍を見ないといけませんね(苦笑)」


──相手の男はずっと黙ってたんですか?


「5年くらいつきあっている間、まったく気づかなかったし知らされませんでした。さすがに結婚していたらどこかのタイミングで言いますよね、普通。少なくとも妊娠がわかった時点とか…私だって相手の奥さんにも悪いと思いますし。妊娠がわかった直後、彼は『親に挨拶に行こうね』って言ってくれてたんですけど、その後3週間ぐらい連絡が取れなくなって…やっと連絡がついたと思ったら『オマエの仕事が気に入らない』とか言いはじめて…。以前はAVのイベントにも嬉々として遊びにきてたりしたんですけど(笑)」


──最後までキレイに騙して欲しいですよね。『海外事業を始めるからもう逢えない』『危険な場所だからキミは来ない方がいい』とかって。


「『今年は海外での仕事が多いからしばらく逢えない』って言ってましたね。でも日本にいるみたいですけど(笑)。いろいろ調べたらかなりの豪邸に住んでることがわかったんですよ。認知はする、って言ってくれてますけど…責任は取ってほしいですよね」


──今後、今の事務所を続けるかどうかは別にして、他に手がけてみたいことはありますか?


「託児所とかやりたいと思いますね。認可とかの面でいろいろ難しいと思いますが…。アダルト業界で働いていると、子供が熱出したりしても差し替えが利かないし、仕事に穴をあけるわけにもいかないんで、安心して預けられる場所があれば、って思うんです。今はキャバクラだと月契約で提携しているところもあるみたいですけど、アダルト業界でも色々なケアが必要な人はいっぱいいると思いますから」


──自分もシングルマザーとなるからこその発想ながら…たくましいですね。


「妊娠して毎日家にいることがこんなにつらいとは思わなかったんで…。今の事務所を続けるにしろ託児所を作るにしろ、何かしらやっていると思いますね。やっぱり働くのが好きなんだと思います。そういう意味でホントにMなんだと思いますね」

(取材・文=木村浩章)






via メンズサイゾー http://www.menscyzo.com/2012/11/post_4464.html

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